喜多見での計画線

出典:世田谷区
『主要な生活道路
整備事業の概要』
 2000.4


    


未来の喜多見?
「練馬区大泉」

『ポンポコ新聞』
第3号より
 
 外環ができると喜多見の街はどうなるんだろう?
 なかなかイメージできないので、未来の姿に最も近そうな所に
 行ってみよう!ということになりました。
 2000年12月23日、大泉在住の矢部すみ子さんに案内して
 いただきながら、環境アセスメントに詳しい、酸性雨調査研究会
 の伊瀬洋昭さんと一緒に大泉の街を歩いてみました。

     
           大泉インターチェンジ

  大泉の現状
 東京外郭環状道路(外環)は埼玉県三郷~練馬区大泉間が既に開通
 しています。大泉には、外環や関越自動車道(関越)に出入りする
 インターチェンジと、外環と関越が合流するジャンクションがあります。
 一日の交通量は外環が約8万台、関越は約10万台です。
 日本道路公団の事後調査によると、外環建設前に予測していた
 交通量に比べ、外環本線は1.5倍、側道は1.6倍の交通量があった
 そうです。

  生活道路に車の列
 高速道路の出入口があるので、大泉の交通量や空気の汚染、
 騒音はある程度予想していましたが、一番驚いたのは、住宅街の
 中を通る生活道路の交通量の多さでした。矢部さんに伺いますと、
 そこは、外環出入口につながる道で、外環に乗る車、降りてきた車で
 いつも混み、土日や祭日は特に混むそうです。

     
             生活道路に車の列

 また、高速道路出入口のある目白通りは、片側3~4車線の幅の
 広い道路で、信号機が沢山あり、混乱する車が多いということでした。

 外環は、半地下方式(掘割式)でできているので、地下にもぐっている
 部分の騒音はほとんどありません。しかし音は上に抜けるため、
 蓋をされていない部分の近くに建つマンションへの影響が心配されます。

 蓋をされた部分の上は駐車場や芝生になっていましたが、芝生は
 「立入禁止」になっていました。そこを公園にするとか、緑でいっぱいに
 するとか、計画は色々あるようですが、大きくなる木は根が深く張ったり
 するので実際には難しいのではないかということです。

  離れていても影響がある
 外環建設後に住民が行ったアンケート調査によると、外環から100m以上
 離れた住宅でも67%の方が粉塵の被害を訴えているそうです
 (アセス都民連『事後調査を検証する』より)。高速道路ができるということは、
 高速道路沿道だけでなく、街全体に大きな影響を与えるのだと感じました。

 
環八&外環予定地

『ポンポコ新聞』
第8号より
 
 2002年1月25日、練馬区の石神井庁舎に用足しついでに自転車で
 走ってみました。

  環八井荻の換気塔
 行きは環八、旧早稲田通りを経由して石神井まで1時間15分。途中にある
 井荻では真っ黒な高いビルのような換気塔(写真)が2本建っていました。

     

  予定地には道が無い
 帰りは外環の大泉インターチェンジ(写真)から外環予定地を走りました。
 でも、前日に地図とにらめっこしましたが、現在は道路のないところばかり
 です。そこで、予定地に近くて迷子にならない程度の道を通ることにしました。

     

  石神井公園
 練馬区の石神井公園(写真)は、国指定天然記念物「三宝寺池植物群落」や、
 大きな池の周囲に遊歩道があるステキな公園です。この日は平日でしたが
 カワセミを狙ってカメラを構えている方や将棋に興じている方々がいたりと、
 地域の方の憩いの場のようです。鎌倉時代には石神井城があったのですが、
 太田道灌に攻められて落城しました。外環はこの公園のすぐ横を通る計画です。
     

  商店街を通る
 西武新宿線の上石神井駅南側の商店街(写真)は外環予定地になっています。

     

  玉川上水
 玉川上水(写真)は、江戸の町に飲み水を運ぶために作られた用水路です。
 びっくりするほど高低差があり、木々が生い茂る貴重な植物の宝庫でもあります。

     

  ジャンクション予定地と畑
 中央道と接続する予定地の三鷹市北野(写真)では一面に畑が広がっていました。

     

 石神井公園、善福寺公園、玉川上水などを散策しながら走ったので帰りは
 2時間半かかりました。カワセミ、歴史的な名所、今回は紙面の都合上省略
 しましたが閑静な住宅地など、喜多見と共通することも多く、なんだか親しみ
 を覚えました。

 




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