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喜多見の
「伝統行事」


喜多見のアイドル
「大国様と恵比寿様」
(氷川神社の節分祭にて)

『ポンポコ新聞』
第20号より(2005.2)

 喜多見は、祭り・芸能・行事を、今も力強く伝承している東京でも
 数少ない地域の一つです。その理由としては、
 ①由緒ある神社、寺が祭りや行事の場と密接に関わっていること、
 ②喜多見に暮らす人々の努力と団結力、遠祖への想いが強いこと、
 ③背後に交通の障害となる多摩川をひかえた地理的条件
 などから、古い芸能が吹きだまり的に残され継承されてきたもの
 と考えられています。特に須賀神社の湯花神事については、
 「東京地方ではすでに滅び去ったと考えられていた湯花神事が
 残されていることは学問的にも貴重」と言われています。

  大晦日~正月・初詣 12月31日~1月3日 各社寺
 大晦日の晩、慶元寺と知行院では除夜の鐘を撞きます。
 氷川神社では喜多見、大蔵、祖師谷あたりに伝わる豊作祈願の
 「アボヘボ」が授与されます。

  節分祭 2月3日 氷川神社
 立春の前日、「おにやらい」「豆まき」で厄除け・開運を祈願する儀式
 です。祝詞奏上の後、鬼問答、福の神の舞、福撒きが行なわれます。
 お神楽は氏子の方々によって伝えられています。
 (区指定無形民俗文化財)

  涅槃会浄焚供養 2月15日 慶元寺
 お釈迦様が亡くなった日に合わせ、古い塔婆、仏具などを供養して
 燃やします。涅槃だんごが参詣者にふるまわれます。

  花祭り 4月8日前後の日曜日 慶元寺
 お釈迦様が沙羅双樹の下で生まれたとき、甘露の雨で洗浴したという
 故事に習う「潅仏会」に、桜の花を楽しむ日本の習慣が結びついて、
 現在のような「花祭り」になったと言われています。慶元寺では白象と
 稚児の行列が町を歩きます。

  例大祭・湯花神事 8月1~2日 須賀神社(俗称、天王様)
 1日は前夜祭として、講毎の囃子の競演、2日は本祭。祭典、巫女舞、
 神前舞、日が暮れてから神意を問う湯花神事、舞踏やカラオケ大会など
 の余興があります。(区指定無形民俗文化財)

  大祭 10月中旬の日曜日 氷川神社
 午前中に祭典、正午から夕方まで宮神輿の神幸。天狗、神官、巫女、
 太鼓、神輿、氏子達の行列が多摩川、東宝撮影所前、喜多見駅など
 広範囲を回ります。境内では里神楽も行なわれます。

  十夜法会 11月24日 慶元寺
 『無量寿経』の「此土において善をなすこと十日十夜なれば、他方諸仏
 国土において善をなすこと千歳なるに勝る」の説に基づいたもので、
 十日十夜の念仏を一日で略します。網笠、手甲脚半の装いで
 南無阿弥陀仏を唱えながら町内を行進します。

  星まつり 12月22日 喜多見不動
 冬至の日に運勢の星「九星」をまつって、かぼちゃを供え物にし、
 豊凶を占う祈祷会です。とうなす汁粉の接待があります。

 参考資料:
 世田谷区教育委員会『喜多見』1983、『せたがやの文化財』1992

 

須賀神社の「湯花神事」

本祭

余興

『ポンポコ新聞』
第14号より(2003.7)

 
 須賀神社(世田谷区喜多見4-3-23)は別称「天王様」とも呼ばれ、
 祭神は「牛頭天王」で疫病除けの神様として知られています。
 湯花(湯立て)神事は世田谷区の無形民俗文化財に指定されていて、
 当神社例大祭の毎年8月2日の夜に行われます。社殿前の神木のムク
 の木の根方に平釜を据え、一間四方に笹竹を立て、注連縄を張って
 式典が執り行われます。神職(氷川神社の宮司)が唱え事を唱え、笹で
 お湯をかき回し、周囲に湯をはじいて神意を問います。このお湯がかか
 ると一年間病気をしないそうです。なお、神木のムクの木は区の天然
 記念物に指定されていて、コノハヅクが棲んでいると言われています。

  須賀神社例大祭
 8/1 宵宮 17:00~21:00 祭囃子奉納
 8/2 本祭 15:00~     神前舞奉納
        19:30頃~   湯花神事
 〃  余興 (舞踏、カラオケ大会)

 

春がはじまる立春の前日に
きたみ「節分」めぐり


(氷川神社)


(民家園)

(喜多見不動堂)

『ポンポコ新聞』
第66号より(2017.2)


 2月3日は一日中喜多見のあちこちで節分を楽しむことが出来ます。
 どれだけ回れるか挑戦してみました。

  氷川神社
 まずは10:00氷川神社。喜多見小学校・国本小学校の子ども達、
 老若男女でいっぱいです。神官、天狗、大国様、恵比寿様の行列が
 一旦境内を出て参道を通り社殿へ入ります。神官が祝詞を上げると
 突然、赤・青・黒・白の鬼が現れ、鬼を拒む神官と問答。鬼は神官との
 問答に負けて、桃の弓・葦の矢と、いり豆で「鬼は外」と追い返されます。
 逃げてくる鬼に驚いて泣く子、大喜びの大人たち、早速写真撮影会が
 始まりました。次に「福は内」と豆をまくと、福の神様が現れ、恵比寿舞、
 大国舞。大国様が小槌から出した宝を授けていただき、11:00頃終了。
 境内では甘酒の接待もありました。

  次大夫堀公園民家園
 13:30からは民家園の加藤家で節分の解説会。囲炉裏を囲み、
 実は節分は年4回あること、2月の節分は農事暦の新年で昭和初期
 まで喜多見では節分に年越しそばを食べていたことなどを伺いました。
 14:00から皆で豆まき。豆まきの掛け声は地域によって
 「福は内」「鬼は外」の順番や回数が違います。民家や門が元あった
 地域の掛け声で、神棚、仏壇、座敷などのほか、家の中から外へ、
 外から中へと豆をまき、最後に福茶をいただき14:30頃終了。

  慶元寺
 14:00から慶元寺で法要後豆まきがあるというので急ぎ慶元寺へ。
 豆まきは14:30頃からだったそうで、やはり間に合いませんでした。
 ここが難しい。

  喜多見不動堂
 16:00からは喜多見不動堂、慶元寺の境外仏堂です。法要後、
 「本当に鬼がいたとして、追い出したらどこかでまた悪さをする。
 この不動では鬼を福に変えるので『福は内』だけです」
 などのお話の後豆まき。慶元寺も不動堂も景品付き。16:20頃終了。

 【結論】 喜多見の節分制覇には2年必要

 




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